藤牧義夫は本当に「失踪」したのか?

一般に「失踪」という場合、自らの意志によって姿を消すことを意味する。
昭和10年9月2日の雨の夜、藤牧は忽然と姿を消した。
ここに同年9月15日に発行された「鯱(しゃち)」という冊子がある。
表紙には藤牧義夫の作品が使われている。紙面には他にも2枚藤牧作品が掲載されている。
発行は「失踪」後13日後である。
(画像、右下は「鯱」に掲載された文章。藤牧の「エノケン」が掲載されている)